(む}印良品

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エッグスタンド


果たして、ヨーロッパの国の人々は、貴き方でなくてもエッグスタンドなるものを使うのであろうか?
ついこの間まで、私は、あれは茹で卵が食卓に入場する時の格好付けに過ぎず、出てきたらそこから、おもむろに手に卵を取り、テーブルの面にコツコツぶつけて手で殻を剥き、剥いた殻をあのエッグスタンドに片付けるものだと思っていた。

いわゆるフィンガーボウルに入った水だかお茶だかを飲んでしまうくらいに物を知らない。

もっとも、私はせいぜいファミレスまでで、フルコースの出てくるようなレストランには行かないのでマナーを学ぶ必要はない。ナイフとフォークが一組だとしても、デニーズやらジョナサンやらビッグボーイくらいなので、切れれば良い程度である。

だいたい、茹で卵をスプーンで掬ってどうするんだ?全部剥いて手で食べた方が簡単だしおいしいだろうと思っていた(実は今でも思っている)。だが、どうやら、あのエッグスタンドなるものに乗っかってる茹で卵は、ハードボイルドではないらしいのである。
たしかに、私でさえ、温泉卵を小皿に開けずに食べることはない。つまり、例のエッグスタントは、お洒落に上品に食べつつ、殻が器も兼ねるというものらしいのだ。たしかにうっすらと記憶の中で海外のドラマだか映画だかで、スプーンでコツコツやりながら卵の殻を開けてるシーンがあったような気がする。

最初は、お猪口で代用できないか?と考えたが、やはり、ややフィット感に欠ける。百均にも売ってるという情報を貰ったが、なかなか見つからず、近所の食器屋さんで見つけたのはニワトリをかたどられたガラス製のエッグスタンドであった。500円である。


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しかし、どうやったらいい感じで殻を蓋のように開けられるのか?地味にスプーンで叩いてみたところで細かい亀裂が無数に入るばかりで、どうみてもパカっと開く様子はない。結局、爪の先を使って殻の破片をつまんで取るのでは、あまりにダサい。

どうやら、ハサミ状になってたりとか、重りの力で円くヒビを入れるシェルカッターとかエッグトッパーとかエッグオープナーなる道具もあるらしい。


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しかし、それでは、ワインを飲まないのにコルク抜きを手に入れるようなものだ。むしろ、缶切りや栓抜きの方が出番がありそうだ。いや、茹で卵を食べる頻度は、圧倒的にワインを飲むことよりも、缶詰を食べることよりも多いに違いない。

10分くらい茹でて半熟になったと思われる卵を、おもむろにエッグスタンドに乗せる。これで、私も自宅でカフェごはんで、おしゃれにインスタ映えだ!(ホントは散らかった部屋の卓袱台の上にエッグスタンドなので映えはしない)

そこで、はたと気づく、私は小洒落たティースプーンは持ち合わせていない。カレーやスープを食べる時のようなゴツいスプーンしか持ってないのだ。仕方なく、それで食べようとしたら、まず、殻の開口よりもスプーンが大きいので掬えない。無理に入れて掬おうとすると、スプーンの厚みに負けて、中のトロトロの白身と黄身が溢れてダラダラと殻を伝って落ち…失敗した蝋細工か?ホラーか?という様相になり、次回、再チャレンジまではエッグスタンドは封印されるか?従来の私の勘違い通りに、固茹で卵の展示用となるであろう。


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